迷子

高村は数回目にしてやっと、道に迷わず、てーさんちについた。
なんと予定時間ぴったりである。
いつも道跨道路に乗ってしまい、右折し損ねて隣の市まで行っていたのだが、
今回ちゃんと、右折する為に左端によると言うことに成功したのである。
高速からの下り道から片道6車線、つっきって左に行くのは難しいのだ。

花粉の為にヒッキーになりかけているてーさんの家では、通販で完成したペンギン｀Sマンションに出迎えを受けた。
高村の部屋とは比べ物にならない美しい部屋！
空気清浄機もクーラーも、部屋から異物を除去しようと頑張っていた。
無菌室に入り込んだ部外者のような、申し訳ない気がしながらも、
ごろごろ寝転んでうっかりくつろいだ高村だった。

家に帰ったらちょっと掃除しよう、心に誓いながら。