最初の嘘
2002年4月1日高村が世の中に「嘘」と言うものがある事を知ったのは、3才の頃である。
当時高村家には5才の兄と1才の弟と私、3人の子供が居た。
1才の弟は生きた抱き人形のようなもので、歩行器に乗って、片言の日本語も操れなかった。
幼児期の弟妹と言うものは、大体年長者のおもちゃである。
さて、そんな家におやつをたずさえて客人が来た。
土産はシュ−アイスであった。
シュ−アイスと言えば、ドライアイスがつきものである。
両親が話している間、子供達は駐車場で遊んでいた。
兄はバケツに水を貼り、ドライアイスを投入した。
白いガスが狭い駐車場に充満する。
兄は深刻そうな顔をして言った。
兄:「あのガスは毒ガスなんや。
このままやったら、皆死んでしまう。
お兄ちゃんが、命がけで何とかしてくるから、ここから動くんやないで。
あろ(弟)の手をちゃんと握ってるんやで」
兄はドライアイスの煙りの中に走って行った。
私:「おにいちゃーん!!!」
泣叫ぶ高村、何が起ったか分からないまでも、付き合いで泣く弟。
ガスが消えて、弟の手を引き、家に帰った高村が見たものは、一人でシュ−アイスをむさぼり喰う、食い意地のはった兄の姿であった。
エイプリール・フール、今は笑えるが、当時は笑えなかった兄の嘘を思い出す。
人間って汚い!(笑)
当時高村家には5才の兄と1才の弟と私、3人の子供が居た。
1才の弟は生きた抱き人形のようなもので、歩行器に乗って、片言の日本語も操れなかった。
幼児期の弟妹と言うものは、大体年長者のおもちゃである。
さて、そんな家におやつをたずさえて客人が来た。
土産はシュ−アイスであった。
シュ−アイスと言えば、ドライアイスがつきものである。
両親が話している間、子供達は駐車場で遊んでいた。
兄はバケツに水を貼り、ドライアイスを投入した。
白いガスが狭い駐車場に充満する。
兄は深刻そうな顔をして言った。
兄:「あのガスは毒ガスなんや。
このままやったら、皆死んでしまう。
お兄ちゃんが、命がけで何とかしてくるから、ここから動くんやないで。
あろ(弟)の手をちゃんと握ってるんやで」
兄はドライアイスの煙りの中に走って行った。
私:「おにいちゃーん!!!」
泣叫ぶ高村、何が起ったか分からないまでも、付き合いで泣く弟。
ガスが消えて、弟の手を引き、家に帰った高村が見たものは、一人でシュ−アイスをむさぼり喰う、食い意地のはった兄の姿であった。
エイプリール・フール、今は笑えるが、当時は笑えなかった兄の嘘を思い出す。
人間って汚い!(笑)
コメント