宗教談義

2001年6月29日
私はわりと読んだものに影響を受けるたちである。
ダライ・ラマ自伝を読んだ頃、エホバの商人がやって来た。
御存じ、「新興宗教?」と聴くと怒る新興宗教組織の人である。
「新しいパンフレットをお持ちしました〜。今回はあなたにも分かる、聖書・・・(略)」
『死海文書』を新たに発見された聖書と思い込んでいた人にそんな解説はされたくは無いな・・・とか思いながら聴く。
(豆知識『死海文書』:現在に残る聖書の内容はほとんど同じだが、年代の古いもの。写し間違いが後世に伝えられたり、脱落や加筆されたところがあるかなどを調べるのに役立つ。アニメ・エヴァンゲリオンの影響で、この方面に詳しい人、一時期すごく増えた)
「今ダライ・ラマ自伝読んでて〜」と、仏教徒である事をあからさまにアピールする。

「オウ●の麻原彰○と写真とってた人でしょう?」

鬼の首とったように言い放つ。
「ダライ・ラマはインドの亡命政府でチベット難民の世話を何万人も見ているのだから、寄付金を申し出たりすれば会ってくれますょそりゃア(ダライ・ラマに会うのには相当積まんといかんじゃろうが)。
お布施しか収入ないんですよ?
新聞発行して毎日自己宣伝をしている聖○新聞の1面にも教祖?が亡命政府のラマ僧に会ったと言っては写真載るでしょ。
ローマ法王とだって握手して写真とってますよ、ほら!」
と写真を見せた。(本に載ってたので)
「大体、オウ○は仏教じゃ無いでしょう?
お釈迦様が生まれて二千五百年、ヤツらは仏教始まって以来、聖地ブッダガヤーに立ち入り禁止のフェンスを張らせた、恥さらしですよ。
一日6回メッカに向かって放尿するような人を回教徒とは言わんでしょう・・・(略)」

『あなたにも理解できる聖書』の薄いパンフレットを
「聖書なら、旧約聖書なら文語体のと口語体のを2種類。新約は文庫で一通り持ってますよ」
と放言する私の元に届けにきたエホバの商人は、その日、
中国政府におけるチベットでの人種隔離政策、
つい数年前起こったカナダでのカナダ政府によるインディアンのデモ隊に対する暴行、
アメリカで部族人口老女2名になっても解かれないインディアン居留地問題、等。
高村の長広舌を存分に堪能して帰った。

こんな目に会っても彼女はまた来る。
その打たれ強さがあったら、彼女の人生に宗教は必要無いように思うのは、気のせいだろうか・・・?

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